Last update Nov.02,2000

majestic / trinity overture

リリースされてからすぐ書いていたのにアップするの忘れてました・・・

キーボードの出番が多い北欧のちょっとプログレ入ったネオクラHMバンドで、 最初は気付かなかったのですが聴いているうちに気がつきました。 ずばりメロディが素直になって聴きやすくなり、 ギターとキーボードのインタープレイがやたらに増え、楽しめるようになった。 SymphonyXです。といっても本家のSymphonyXの方がV(five)で大幅に音楽性が変わったのでもはや似ていませんが、本来のSymphonyXのファンがSymphonyXに求めていたものを彼ら以上に持っています。

こう書くと、SymphonyXが嫌いのように見えるかもしれませんが、その通りです。 いや、マイケル・ロメオのギタープレイは凄いと思うけど、V(five)以前はメロが退屈でリフの方いつもアルバムの中で30秒くらいしかスリリングなところないし。でもVは大好きです。

Tr04:I'll shoot the moonなどのリフが特にSymphonyXっぽいです。 あっちよりメロいいですけど。 また、この曲でのシンバルさばきはなかなかのもので、 元は北欧のDeathrashバンドDARKANEのメンバーらしいです。

はぃ、例によっていきなり脱線です。 話を戻しましょう。

いや、このmajestic結構カッコ良いですよ。 特に間奏部分というかそこだけは。 なんせ、J.S.バッハのメロぱくりまくってんでバッチリです。 Tr06:curtain of fireとかヤバイです。 02:20〜04:29まで二分間もこれでもかって位弾きまくってます。 当然その後も曲が終わるまでえんえんと、ボーカルそっちのけでアドリブしまくりです。 ここまでくると最早ボーカル邪魔なだけ。 インストにしてくれた方が絶対にカッコ良いのに・・・ 売るためだからってムリして歌物にすんなよ。

高校出たばっかの若干18歳のギタリスト-Magnus Nordhを始めテクニシャン揃いです。 そういえばこのアルバムをGetした理由ですが、 2000年七月号のYoung GuitarにMagnusのインタビューと譜面が載っていて、その譜面がシャレになっていなかったから買いました。 これが、今にして思えば微妙な落とし穴だったのですが・・・ なんにしても普通の音楽の十倍はおたまじゃくし詰まってます。

ここまではコイツら曲結構カッコ良いし、演奏も上手い。と褒めていますが、 リーダーがキーボーディストであるせいかMIXがいただけないです。 音細すぎ。

最近分かってきたんですが、Heavy Metalって楽曲構成のメインであるエレキギターに ディストーションがかかっていて、音が歪んでいるために同時発音数っていうか、 和音の数が少ないんですよ。音がぐちゃぐちゃになるから。

で、結局何が言いたいのかというと、こいつらのはやり過ぎ。 ここまで音を増やすのなら相当トーンとミックスに気を使わないとごちゃごちゃしているという印象を受けるだけ。なに演ってるのか分からないパートが多々あります。

あと盛り上げるところでクリシエを多用するのが癖のようです。 ああ、人事とは思えない。 オレもクリシエ大好きです。短調の曲でネタに詰まったら何は無くとも、まずはコレ! 基本的に同じコードのままのはずなのに(厳密には全然違うが)ガンガン展開していけて、しかも妙にカッコ良く聴こえるんでサイコーです。 ってまた話それてるし。

まぁ、先ほども書いたようにメンバーのテクはしっかりとしていて、バロックの有名なメロをぱくりまくっているんでネオクラが好きならとりあえずは安心して聴けます。買ってもそう損はしないでしょう。 しかし、Young Guitarのインタビューによると、 新加入した例のバカテクGuitarist:マグナス・ノードが実は何気にザッパ系らしいんで次のアルバムでもこの路線かどうかは分かりません。

まぁ、リーダーはネオクラ大好きキーボーディストなんで手綱は締めると思いますが・・・